『佐渡島のクロダイ』

新潟県にある佐渡島は360°海に囲まれており日本海流がぶつかり、釣りにおいてとても環境が良い離島です。そんな佐渡島で特に多い魚は「クロダイ」です。クロダイの個体数が多い分、大きな個体や遭遇率が高いため幅広い年齢層の釣り人に人気があります。今回は佐渡島でクロダイをルアーで釣る方法(チニング)を紹介します。

①クロダイとはどんな魚か

クロダイは警戒心が強い

クロダイは北海道南部から沖縄まで生息しており、スズキ目タイ科の魚です。日本では有名な魚の一種であり、「チヌ」と釣り人から呼ばれることが多い馴染み深い魚です。体長は30cm前後の個体が多く、最大で70cmを超えると言われています。釣り業界では50cmを超えるクロダイを「年無し」と呼び、ランカーサイズとされています。またクロダイは性転換する魚で、生まれて4〜5年で大半のクロダイは雌になると言われています。クロダイはとても警戒心が高い魚で光や音に敏感で、すぐ身を隠してしまいます。好奇心が強く、雑食性なクロダイは沢山の生き物や貝類などを捕食します。そんなクロダイはパワフルな引きで釣りのターゲットとして人気で、フカセ釣りやぶっ込み仕掛けなどの餌釣りやルアーで釣ることも可能な魚です。

【クロダイの捕食するもの一覧】

  • 「魚系」イワシ、サヨリ、サバ、アジなど
  • 「甲殻類」カニ、エビ、シャコなど
  • 「貝類」カラス貝、カキなど
  • 「虫類」イソメ、イワムシ、ゴカイ、ユムシなど
  • 「海藻」

②佐渡でクロダイが釣れる時期

クロダイは春から秋が狙いどき!

クロダイは1年中釣ることが可能な魚です。とても環境変化の適応能力に優れているので水温5〜30°の間であれば生存できる魚です。クロダイにとって一番過ごしやすい適水温は13〜23°と言われており、春から秋にかけては特に活性が高いです。春には産卵期を迎え、産卵前後には荒食いをします。冬場になると水温が下がり水温の安定した深場へ移動する習性があります。深場には捕食する餌が少ないため秋の時期にまた荒食いをして体力を蓄えます。クロダイの習性から考えると佐渡でルアーで狙うには浅瀬に入ってくる6月〜8月がもっともルアーで釣りやすい時期です。

【特に活性が高い】

  • 5月〜6月(産卵前後の荒喰い)
  • 9月〜10月(冬前の荒喰い)
  • 適水温13〜23℃

クロダイをルアーで狙うにあたって大切なことが活性が上がっているからと言ってルアーに必ず反応する訳ではないということです。佐渡のクロダイは5月には産卵前の荒喰いで活性は上がっていますがルアーに反応することは少なく、フカセやぶっ込み仕掛けなどの餌釣りばかり釣れるという状況になります。6月に入るとクロダイは河口や汽水湖、サーフなど浅瀬へ少しずつ移動をしてきます。このタイミングから佐渡のクロダイはとてもルアーへの反応がよくなります。冬前の荒喰いでは少しずつ河口から降りてきて、ある程度水深のある漁港や堤防などに向かい、5月同様に活性は高いがルアーへの反応は悪くなります。なのでクロダイが河口に入ってきた時から出て行く時の期間が特にクロダイをルアーで狙いやすい時期ということです。

③佐渡でクロダイが釣れる時間

クロダイは夜間に警戒心が解ける

クロダイは警戒心が強いため、仕掛けや物音、光などで人の気配を感じるとすぐ逃げてしまいます。なのでクロダイを釣る場合はクロダイの警戒心が解ける時間帯に釣りに行くことがとても重要になってきます。その時間帯とは夜間です。人間と同様に夜間は視界が悪くなるので人の気配に気づきにくくなるのでクロダイが釣れる確率が格段に上がります。もう一つ視界が悪くなるタイミングがあります。雨や風などで波立ったあとや浅瀬、砂地では濁りが海の中で発生します。このようなタイミングではクロダイも餌を見つけることが困難になり餌を探すことに夢中になります。なのでルアーを見つけると怪しまずに追ってきます。このようにクロダイの警戒心が解けるタイミングを見つけられるかが釣果の鍵になってきます。

【警戒心が解けるタイミング】

  • 夜間
  • 水中の濁り
  • 風や雨

夜間や濁り、雨などはクロダイの視界が悪くなるので餌探しに夢中になったり人の気配を消せたり、針や糸などの仕掛けをバレにくくする効果があります。風と雨は水中が濁るだけでなく、水面が波立つので人の足音や気配を消すことができます。正直なところ、これらのタイミングが一番良いとは一概には言えません。場所や時期、潮によっても昼間の方が釣れることもあるので囚われすぎないようにしましょう。

④佐渡でクロダイが釣れる天気

クロダイは雨で活性が上がる

クロダイ釣りをするにあたって天気はとても大きく関わってきます。これは天候で水温が変化することによってクロダイの活性に影響するからです。クロダイの適水温は13〜23℃ですが夏の7月、8月の海水温は25°を超えます。そういった時に風が吹いたり雨が降ったりすると水温が一気に下がります。適水温に近づくにつれ、クロダイは活性が上がるのでルアーへの反応が良くなり、釣りやすい状況になります。逆に冬場に雨が降ると水温が下がるので適水温から離れます。このように時期によって天候の影響は異なります。

【水温】

  • 春→晴れて水温が上がると良い
  • 夏→雨で水温が下がると良い
  • 秋→晴れて水温が上がると良い
  • 冬→晴れて水温が上がると良い

水温の変化だけでなく、前でも話したように雨や風の影響で濁りや人の気配を隠せることから適度な雨風は大切になります。水質が澄んでいる時に晴れて日差しが照っているよりは曇りが良かったり、強い濁りが入っている時は晴れている方が良かったりなどいろんな状況で天候の影響は違います。特に浅瀬は天候や気温での水温変化の影響が大きいです。

【水質】

  • 澄んでいる→雨、曇りが良い
  • 濁っている→晴れ、曇りが良い
  • 強い濁り →晴れ

【水温】と【水質】この2つのバランスが取れると釣れやすくなります。前後の天気や雨量、風でも活性の上がり方が違うので独自のパターンを見つけるのも一つの楽しみ方だと思います。これらのことから言えることが雨の日が狙いやすいということです。

⑤佐渡でクロダイが釣れる場所

ルアーで狙うなら浅瀬を狙え!

クロダイは季節、水温などで釣れる場所が変わります。水温が低い冬場では、水温の安定した深場へ落ちる個体が多いように感じます。深場と言っても完全に沖へ出るわけではないのである程度水深のあるエリアを狙うと釣れやすいです。冬場でも深場に落ちない場合もあり、これは発電所などの温排水が出る場所だとそこで冬を越すこともあります。春に近づくに連れて水温も上がり、クロダイは浅瀬に産卵するための荒喰いに近づいてきます。この時は漁港や堤防周りなどにいることが増えます。夏になるとさらに浅瀬の河川や運河、汽水湖などに登りはじめ、山からの冷めたい淡水が流れ込む場所へと移動します。秋になると河川へ上ったクロダイが降り始め、いろんな場所で釣れるようになります。磯場では一年中クロダイがいることが多いので地磯や沖磯で狙うのも一つの手だと思います。

【特に釣れる場所】

  • 春→漁港、堤防周りなど
  • 夏→河川、運河、汽水湖。漁港、堤防など
  • 秋→磯や河口などの幅広い場所
  • 冬→堤防や磯場などの深場。温排水の場所

※特に連れやすい場所です。温排水の場所は立ち入り禁止が多いので注意。

<佐渡島のクロダイ生息域>

佐渡は全域でクロダイをルアーで狙うことができます。場所によっては釣れやすい時期などはありますが上で紹介した佐渡の釣り場を参考に狙って見てください。特に磯場ではサラシ撃ちといった波が岩にぶつかり白く泡立っている場所にルアーを投げることでクロダイを釣ることが可能です。サラシの中は小魚が強い波の影響で流されてサラシに溜まりやすく、その流された小魚を狙ってクロダイはサラシの下にいることがあります。

【主な佐渡のクロダイをルアーで狙える釣り場】

  • 稲鯨(地磯)
  • 岩谷口(サーフ)
  • 風島(石積み堤防)
  • 加茂湖(汽水湖)
  • 国府川(河川)
  • 素浜(サーフ)
  • 野崎鼻(地磯)
  • 平根崎(地磯)

これらの釣り場の中で最も実績の高い場所は加茂湖と国府川です。6月〜8月の最もルアーで狙いやすい時期にクロダイがいる場所は、河川や汽水湖などが多いです。なので加茂湖、国府川は釣れやすく、数も沢山いるので春から夏にかけてはこの2ヶ所をおすすめします。他には夏から秋にかけて岩谷口、風島、素浜がよく釣れたり、秋から冬場にかけては地磯の稲鯨や野崎鼻、平根崎で実績が高いなど時期によってルアーで釣れる場所が変わってきます。

⑥佐渡でクロダイが釣れる潮回り

潮位が高い時が狙いどき?

クロダイが沢山いる場所へ行っても簡単に釣れる訳ではなく、「時合い」という釣れやすいタイミングが存在します。それは日の光量(明るさ)と潮回りに関係します。釣りには朝まずめと夕まずめといった言葉が存在する通り、日の光量で魚の活性は大きく変わります。それと同じくらい大切なのが潮の流れです。潮が動くと水中の酸素量が増えることにより、魚の活性が上がることです。それと潮が動くと同時にプランクトンが動くので、それを捕食する小魚の活性が上がり、小魚を捕食するクロダイも活性が上がるということです。では潮が動いていればどんな潮でも良いかというとそういう訳ではなく、潮位や流れの速さも関係します。結論から言ってしまうと潮位が高い時に潮がしっかり動いている時間帯がクロダイの活性が上がりやすいタイミングです。クロダイに限ったことではありませんがこの条件でもルアーがしっかり動かせる潮の速さの場所を探す必要があります。それにクロダイは基本、水の流れに逆らって泳いでいることが多く、流れで落ちてきた甲殻類や小魚を狙っています。ということは流れが逆になるとクロダイの向きも逆になるということです。クロダイが向いている方向がわかるだけでも自分の立ち位置やルアーの投げる位置、ルアーを巻いてくる場所などが想像できると思います。

【潮の好条件】

  • 潮位が高い
  • 潮が動いている

潮の条件は場所によっても変わります。例でいうと河口では上潮の時がルアーで釣れやすいです。河川だと流れは海側に落ちる一方方向ですが、海が上潮だと河口部で潮同士ぶつかるため、海底が巻き上げられます。そうするとベイトが水面へと浮かび、クロダイは捕食しやすい状況ができます。潮で濁りの出入りがあったり、潮が緩くないと捕食できない場所などがあるため、釣り場での状況判断が大切になってきます。海の磯場や漁港では潮の動き始めが釣りやすい傾向にあります。潮が良いと日中でもクロダイを釣ることが可能なので潮見を見ながら場所選びをしましょう。その点では河川は基本流れがずっとある為、クロダイを狙いやすいです。

①干満差の大きい日                ②潮が緩い日

このように①と②の日では大きく潮の動きが異なります。この場合は①の日は海側がとても適している日、②の日は河口、汽水湖の時合いが長い日です。①の潮でも河口、汽水湖の適している時間帯はありますが、②に比べると上潮のタイミングが少ないです。

上潮は河口の潮がぶつかるメリットともう一つメリットがあり、潮位が上がることにより干潮時に水面から出ていた岩や牡蠣瀬が海面に浸かることによって、そこへついた甲殻類を潮位が上がったタイミングで捕食しに回遊をします。下潮でも潮位が高ければ同じ行動をとるので満潮前後が特に狙いやすいです。佐渡島は東京湾などに比べ干満差が少ないため、このような状況ができる場所は限られます。

【潮回り】

  • 大潮や中潮の日は海が特に強い。
  • 上潮から下げ始めがチャンス。
  • 上潮が長い日は河口や汽水湖が良い。

⑦佐渡のクロダイを釣る道具

兼用ロッドでも対応可能!

【ロッド】

  • チニングロッド、シーバスロッド、エギングロッド
  • 7〜8フィート(河川、運河、テトラ周り)硬さはML、Mクラスがおすすめ
  • 8〜9フィート(磯場サラシなど)硬さはMクラスがおすすめ

【リール】

  • スピニングリール番手は2000〜3000番がおすすめ
  • ノーマルギアかハイギア(HG)
  • ベイトリール

【PEライン】

  • 0.6号〜1号がおすすめ
  • 編み込み数はお好み(X12、X8、X4)

【リーダー】

  • 2号〜4号 フロロカーボン素材がおすすめ

ロッドを選ぶ際は釣りをする場所に応じて長さを選ぶことをおすすめします。河川で釣りをする場合は7〜8フィートが投げやすく、持ち運びも短い方が楽です。硬さはMLクラスがちょうど良いと思います。竿が柔らかい方が軽いルアーを投げやすかったり、バラシを減らすことができます。このことからエギングロッドと兼用の人も多く、出費も減らせるので兼用でも良いと思います。リールのおすすめは2500番のノーマルギアです。なぜノーマルギアがおすすめかというとクロダイはパワーが強く、かかった時には海底に走る習性があります。そのまま海底へ泳がせると糸は海底で擦れて切れるので、力強く巻けるノーマルギアをおすすめします。ボトムずる引きといった釣り方をする時にもノーマルギアは一回転の巻き取りがハイギアより少ないので使いやすいです。PEラインは0.8号でリーダー2号がおすすめです。人によってはもっと細い糸を使う人が多いですが根擦れを考えてこのセッティングのフロロカーボンリーダーをおすすめします。道具は人それぞれ好みがあるので自分の使いやすい道具を選びましょう。

⑧佐渡のクロダイ実績ルアー&ルアーBOXの中

クロダイは好奇心旺盛なため、幅広いルアーで釣ることが可能です。クロダイ釣りで使用するルアーは大きく分けて3つ。プラグ、バイブレーション、ワームを使う釣り方です。これらの3種でも細かく分かれており、場所や状況に応じて使い分けることで釣果が変わってきます。

【プラグ】

  • トップウォーター(60〜90mm)

クロダイは表層までルアーを追いかけて、水面から水飛沫を上げながら勢いよく飛び出すことがあります。釣り人にはその迫力がたまらなく「ちぬトップ」と呼ばれ、とても人気な釣り方です。この釣り方はトップウォータープラグを使い、浅瀬のクロダイを狙う時に有効な釣り方です。時期は6月から8月くらいの浅瀬に入ってきた活性の高いクロダイを釣ることができます。晴れて水が澄んでいる状況に力を発揮します。基本昼間でしか釣れません。

  • シンキングペンシル(50〜90mm)

シンキングペンシルは雨や風などで水面が波立っている時や濁りがある日に強いです。クロダイは普段海底にいる為シンキングペンシルを使うことによってクロダイに近づき、気づいてもらいやすいです。潮の速い場所でも有効でいろんな状況に対応している為、オールシーズンオールエリアに有効です。

  • ミノー(40〜120mm)

ミノーは特に秋と冬の磯場でのサラシ撃ちに使います。ミノーはフローティングとシンキングがありますがどちらも有効です。波立っている状況でもしっかり泳いでくれるので河川から海までミノーもオールシーズンオールエリアに対応しています。

【バイブレーション】

  • 鉄板(5〜15g)

鉄板は水深のあるエリアにとても有効です。沈むスピードも速く、飛距離も出るので向かい風にも強いです。春と秋のシーズンにとても有効でバイブレーションの波動にしか反応しないクロダイもいます。昼間にとても効果を発揮します。

  • プラスチック(5〜20g)

鉄板より沈下スピードが遅いので浅瀬でも使用が可能です。春から秋まで幅広いシーズンに有効なルアーです。このルアーは昼夜問わず、実績があります。

【ワーム】

  • ボトムズル引き(2〜4inch)

海底の甲殻類を捕食しているクロダイに有効です。この釣り方は春から秋の漁港周りや河川などのエリアにはとても有効な釣り方です。昼夜問いませんが特に夜の釣りに強いです。天候や水質はどんな状況でも釣れるので一番オーソドックスな釣り方です。

  • 落とし込み(1〜2.5inch)

岸壁際にいるクロダイに有効な釣り方で、昼間限定の甲殻類や匂いのついたワームを足元や岸壁際にゆっくり落とす釣り方です。磯場や堤防、河川など幅広い場所で釣れます。水深のある場所でも有効です。

☆実績ルアー

【BlueBlueラザミン90】

このルアーはトップウォータープラグで佐渡のクロダイに一番効いたイチオシのルアーです。使い方は幅広く、特に釣れた使い方は潮下に投げてゆっくり巻くだけです。微波動を出すためクロダイが沢山寄ってきてとりがちをするほど効果的でした。最初に投げた日にはこのルアーを2時間投げ続け、クロダイを8匹ほど釣りました。釣った同じ場所でもう一度投げても見きること無く、何度も反応してきます。条件としては6月〜10月の昼間で水深が5m以下の場所です。ドッグウォークとしても使えるため万能なルアーです。

☆ルアーBOXの中

  • ラザミン90(BlueBlue)

  • フェイキードッグ(ZIP BAITS)

  • ローリングベイトRB77(TACKLEHOUSE)

  • スウィングウォブラー85S(POZIDRIVEGARAGE)

  • ガボッツ65(BlueBlue)

  • コモモⅡ60(ima)

  • エビコン60S(BlueBlue)

  • チヌパラドッヂ10g(APIA)

河川や汽水湖の浅瀬エリアでこれらが実績が強く、最低限持っていくルアー達です。天候や水質、場所などで持っていくルアーは変えます6月〜8月は間違いなく攻略ができます。

  • チヌ職人2inch(ECOGEAR)

  • リングマックス3.6inch(ECOGEAR)

  • ガルプソルトウォーターパルスクロー3inch(バークレイ)

  • パワークラブM(マルキュウー)

これらのワームはクロダイの実績の高いワームです。臭いが付いていたり、波動、シルエットなどでアプローチをします。特に日中はクリアカラーやナチュラルカラーを使い、夜間は派手なカラーを使います。

⑨佐渡のクロダイの釣り方

ルアー選択が釣果のカギ

佐渡でクロダイを釣るにあたって大切なことは場所や季節にあったルアーを使うことが釣果の鍵になってきます。初めての方は6月〜8月の最も釣れやすい期間に行くことをおすすめします。クロダイが最も釣れやすいタイミングだと思われる河川、汽水湖の攻略の仕方を説明します。

6月に入るとクロダイは河口から徐々に河川を上り、クロダイが目で見えるほどの浅瀬へ回遊します。特にこの時期のクロダイは好奇心が強く、いろんなルアーに反応します。この時のルアーは40〜90mmの「トップウォータープラグ」と「ワーム」が特におすすめです。川を上っているクロダイは甲殻類や70mm前後の小魚を捕食していることが多いのでこの2つのルアーが効果的です。

クロダイの姿が見えない場所ではこのような岸壁沿いを狙いましょう。クロダイは岸壁の甲殻類や海藻、貝類を捕食する習性があります。特に夏場は甲殻類に夢中になり、岸壁際で居着いたり回遊をする活性の高いクロダイがいるので重点的に探りましょう。他にも牡蠣瀬や駆け上がりと言った地形の変化の場所には高確率でクロダイがいる為、チェックをすることをおすすめします。トップウォータープラグを使用する時にはルアーの着水音でクロダイが逃げてしまわないように、クロダイが見える場合は離れた壁際へ投げ、巻いてきた時にクロダイの近くを通るようにします。クロダイが見えない場合でも手前にいることを想定してなるべく遠くへ投げることで逃げられずに探ることができます。

トップウォータープラグの動かし方は「ドッグウォーク」「ポッピング」「ただ巻き」この3種類の動かし方があります。ルアーにもよりますが最初のうちは「ただ巻き」で十分だと思います。巻くスピードはルアーやリールによっても違いますが2秒で1回転を目安にして動かしてみてください。クロダイは速い動きから遅い動きなど緩急のつけた動きに反応しやすいため、巻くスピードを変えながら試してみてください。

最初は「なるべく遠くへ投げる」「ルアーをゆっくり巻いてくる」この2つができれば最初の1匹は確実に釣れます。そして「岸壁や障害物付近へ投げる」「巻くスピードを変える」と言った応用を交えつつクロダイを狙ってみて下さい。佐渡のクロダイは一年中狙えると最初に紹介しましたが、同じ狙い方では釣ることはできません。冬場は河川や汽水湖に残っているクロダイは少なく、ほとんどが海へと移動してしまいます。冬のクロダイはルアー投げる範囲には沢山いますがルアーになかなか反応しません。そんな状況では磯場でミノーを使ったサラシ撃ちや砂泥地の港湾部などでワームを使うなど、狙い方を変えれば冬のクロダイを攻略できます。春になると深場から少しずつクロダイが岸寄りに近づいてきます。漁港、堤防周り、磯場などに狙いを絞り、この時期には甲殻類を食べていることが多いので、波動が出るプラグやワームなどを使用します。クロダイはまだ水深が5m以上の場所にいる為、海底を探れるルアーを使用するするなど夏とは少し違った探り方になります。時期や場所によってルアーの選択がとても大切な釣りです。佐渡の釣り場ごとにクロダイの狙い方をまとめてみたので参考にして下さい。

稲鯨、野崎鼻、平根崎など(地磯)

地磯では基本一年中狙えます。ここでは秋、冬場のサラシ撃ちに「シンキングペンシル」「ミノー」、磯の根周りでは「ワームの落とし込み」が特に有効です。ルアーは90〜120mmのルアーサイズを使う事によって、サラシの中でも見つけてもらいやすいです。ワームはクロー系やカニのワームといった甲殻類に似せたワームを3〜7gのジグヘッドリグで使用することをおすすめします。

岩谷口、素浜など(サーフ)

サーフエリアでは6月〜8月が特に釣れる時期です。特に「トップウォーター」「バイブレーション」「ボトムズル引き」で反応することが多いです。砂地エリアのクロダイはエビや小魚を捕食しています。サーフは地形の変化が少ない場所なので駆け上がりを丁寧に探りましょう。ルアーサイズは90mm以下の大きさがおすすめです。バイブレーションは15g以下の軽いウェイトでゆっくり巻いても底を擦らない大きさが好ましいです。ボトムズル引きの時に使うワームはクロー系でテキサスリグがおすすめです。サーフでは根がかりが少ないかもしれませんが素浜海岸のような岩礁帯混じりの場所やテトラが入っている場所があるので根がかりが少ない仕掛けが好ましいです。

風島など(石積み堤防)

石積み堤防や漁港などでは一年中クロダイを釣ることが可能です。特に9月〜5月の秋から春に「ボトムズル引き」や「ワームの落とし込み」「バイブレーション」がおすすめです。このようなエリアでクロダイをルアーで狙うのには正直な所、適しているとは言えません。ですが河川や汽水湖を厳しい時期に狙うよりは可能性が高いです。

加茂湖、国府など(河川、汽水湖)

河川、汽水湖は上でも説明した通り6月から8月が強く、河口では10月まで釣ることが可能です。「トップウォーター」「シンキングペンシル」「ボトムズル引き」「ワーム落とし込み」が有効で60〜90mmのルアーやクロー系、カニワーム、バグワームです。ワームはボトムを引く時にはテキサスリグで根がかりを少なくしたり、落とし込みでは3〜5gのジグヘッドを使用することでフッキングがよくなります。

磯場やテトラが入っている釣り場ではうねりや波立ちがあるとサラシができます。サラシは水中の酸素量が多く、プランクトンが多かったり小魚が流されるのでクロダイやシーバスといった魚が居着いていることがあります。冬場の活性の低いクロダイはこのような場所で流れる小魚や甲殻類を待ち伏せしているので餌への意識が高く、ルアーへの反応も良くなります。このようなサラシができる状況ではサラシ周りを90〜120mmのミノーで探ったり、バイブレーション、シンキングペンシルで狙うことをおすすめします。サラシの中ではルアーをゆっくりと漂わせたりアクションを入れてアピールしたりなどクロダイへルアーを見つけさせることが重要になります。このようにサラシ打ちのコツを見つけると1年中クロダイをルアーで狙うことができます。

まとめ

佐渡島でクロダイをルアーで釣るには季節ごとで釣り場を変えることやルアーの選択が大切になります。潮が動くタイミングや潮位、地形の変化を読むことによってクロダイの釣れる確率、数共に変わってきます。佐渡の釣り場はクロダイが沢山生息し、釣れない釣り場は無いと言っても良いほど。そのクロダイをどうやって釣るかの駆け引きがとても魅力な釣りでもあります。クロダイは昔からフカセやぶっ込みなどの餌釣りが主流でしたが、チニングというクロダイをルアーで手軽に釣れるということから人気になり、今では定番な釣りになっています。餌を触らずに、ルアーが切らなければずっと使えるので若者にとても人気です。

地元アングラーの声

私はメガバスポッピングダックの一択です。食べるなら海の黒鯛を狙うことをおすすめします。

サーフもチニングできるのは驚きでした。自分は河口でよくやってます!

黒鯛狙いとしてはあまりやりませんが、佐渡はクロダイアイランドと呼ばれるくらいなんで他の釣りしてれば釣れることが多いですよ。

難易度場所ルアー(強い)天候習性佐渡のポイント
1月ミノー、ワーム雨✖️風島、野崎鼻、稲鯨
2月ミノー、ワーム雨✖️風島、野崎鼻、稲鯨
3月ミノー、ワーム雨✖️風島、野崎鼻、稲鯨、平根崎
4月漁港、磯バイブ、ワーム晴○風島、野崎鼻、稲鯨、平根崎
5月漁港、磯シンペン、バイブ、ワーム雨○産卵、荒喰風島、野崎鼻、稲鯨、平根崎
6月河川、汽水湖トップ、シンペン、ワーム雨●晴○産卵、荒喰国府川、加茂湖、素浜、岩谷口
7月河川、汽水湖トップ、シンペン、ワーム雨●晴○国府川、加茂湖、素浜、岩谷口
8月河川、汽水湖トップ、シンペン、ワーム雨●晴○国府川、加茂湖、素浜、岩谷口
9月河口、汽水湖、漁港シンペン、ミノー、ワーム雨●荒喰国府川、加茂湖、風島素浜、岩谷口
10月河口、汽水湖、磯、漁港シンペン、ミノー、ワーム晴●荒喰風島、野崎鼻、稲鯨、平根崎
11月磯、漁港ミノー、ワーム雨✖️風島、野崎鼻、稲鯨
12月磯、漁港ミノー、ワーム雨✖️風島、野崎鼻、稲鯨

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